【Salesforce】どちらが良いのか【Dynamics CRM】

【Salesforce】どちらが良いのか【Dynamics CRM】

Salesforce関連の開発を主に行っており、Dynamics CRMも少しだけ触ったことがある私です。

どちらもクラウドのシステムであり、似たような機能を有しているだけに、比較されることが多いようですね。

実際に、自分で触っていても比較する部分はたくさんあるかと思います。

あまり参考にならないかと思いますが、それらについてちょこっとだけ書いてみます。

Salesfroceでの開発の方が長いため、若干贔屓目に見ているかもしれません。

また、Dynamics CRMについてはそれほど詳しくありません。

ご了承ください。

価格について

Salesforce

高いと言われ続けているSalesforceのCRMです。

SFA機能を有する「Sales Cloud」の標準的なライセンスが18,000円だそうです。

15,000円だと思っていましたが、勘違いだったでしょうか。

https://www.salesforce.com/jp/editions-pricing/sales-cloud/

1人で18,000円ですから、確かにお高いライセンスですね。

 

Daynamics CRM

一方、Dynamics CRMの「Dynamics 365 for Sales」は、1ライセンスで10,000円くらいのようです。

こちらも1万円を超えてはいますが、Salesforceのライセンスに比べると安いです。

https://www.microsoft.com/ja-jp/dynamics365/pricing

また、Dynamics CRMは他の機能の追加がそれほど高額ではなかったように記憶しています。

SFAとして標準機能のみを使用する場合は、Dynamics CRMの方が安く使うことができそうです。

 

ひとこと

しかし、この金額は標準のSFAを使用した場合の料金なのです。

私が今まで見た中で、Salesforceに関しては標準のSFAを使っているところは少なかったです。

標準の機能のみで使用する場合はDynamics CRMを使う方が良いのでしょうか。

Salesforceにはプラットフォームのみを使用可能なライセンスが存在します。

そのため、標準機能以外でシステムを開発する場合はSalesforceの方が自由度があるように思います。

 

標準機能のカスタマイズについて

Salesforce

Salesforceの標準機能でカスタマイズが多いものといえば何があるでしょうか。

オブジェクト、項目、ビューやレイアウトの修正や、レポートとダッシュボードのカスタマイズでしょうか。

また、忘れてはいけない権限回りのカスタマイズも必要ですね。

他にも色々とあるのですが、オブジェクトと項目の修正に関しては誰でもできるくらい簡単です。

標準画面のレイアウトも、ドラッグ&ドロップでそれほど難しくありません。

レポートやダッシュボードも、少し調べれば自分で出来る人が多かったように思います。

権限周り等の裏側の設定は分からない人が多かったです。

大体はライセンスを売っている会社や開発者に丸投げされているイメージです。

 

Dynamics CRM

こちらも、オブジェクト、項目、ビューとレポートがカスタマイズできますね。

権限周りも設定することができました。

オブジェクトと項目のカスタマイズは、Salesforceより少し面倒だと思います。

レイアウトの修正に関しては、Dynamics CRMの方が簡単でした。

標準レイアウトのカスタマイズに関しては、こちらの方が自由度があるのではないでしょうか。

レポートに関しても簡単に作ることが出来るのですが、使い物になるかは微妙です。

権限周りはSalesforceと同様に、少し難しくなっています。

システムのカスタマイズに慣れている人であれば、難なく出来るとは思います。

 

ひとこと

標準のカスタマイズに関しては、どちらもそれほど難しくはありません。

Dynamics CRMの方が難しい分、少しだけ自由度が高いかと思います。

 

開発を伴うカスタマイズについて

Salesforce

Salesforceでの画面の開発はVisualforceという独自の言語を使用します。

といっても、内容としてはHTMLに独自のタグが追加されたものなのでそれほど難しくありません。

よっぽど特殊なことをしないのであれば、ほとんど自由自在に画面を作成することができます。

ただし、Salesforceで使用する言語にはガバナ制約というものがあります。

基本的にはガバナ制約に引っかからないように画面を作成するのですが、大規模な画面を作ろうとすると引っかかることがあります。

1万件のレコードを画面に表示する等ですね。

ちなみに、そういう場合は1万件のレコードを複数のページに分割したりします。

VisualforceとApexでの開発が主であるため、専門の開発者も必要になりますね。

 

Dynamics CRM

こちらも、Webリソースを使用することによって画面の開発をすることができます。

Salesforceと違って独自の言語を使用するわけではないため、Web系の開発者であれば難しくはないでしょう。

また、ワークフロー等で使用する裏側での動作も作成できることが出来ます。

標準のカスタマイズでは微妙だったレポートも、開発をすることで帳票として使えるものが作成することができます。

しかし、画面の開発に関してはSalesforceの方が自由度が高いかと思います。

標準画面を主に使用して、裏側の動作を開発で作成するのであればあまり関係ありません。

Salesforceより優れている部分は、開発用の言語が独自のものではないことでしょうか。

C#とHTMLであれば、社内の開発者がそのままDynamics CRMの開発をすることもできます。

ひとこと

標準機能が使いづらかったり、標準機能に無いことをするためにはどうしても必要になってきます。

開発に関してはSalesforceの方が歴史が長いためか、Dynamics CRMより多くの機能を使用することができます。

1画面で出来る機能を多く持たせたい場合には、Salesforceを使用した方が良いかと思います。

 

開発のしやすさ

Salesforce

SalesforceはSandboxというテスト環境が存在し、Sandboxからのリリースも簡単にすることができます。

また、開発者向けの「Developer Edition」が無料で提供されているため、その中で学習や実験をすることができます。

個人的にはこれはとても嬉しい部分だったりします。

年3回のバージョンアップによって使えなくなる機能がたまにあったりするのは困りものです。

バージョンアップによる改修がたまにあったりするため、そこは少し面倒だったりします。

 

Dynamics CRM

Dynamics CRMもSandboxというテスト環境がありますが、ライセンス数が一定以上でなければ有料となります。

試用版を無料で使うこともできるのですが、1ヶ月間のみとなっています。

同様に、バージョンアップによって画面のレイアウトがガラっと変わったりすることはあるようです。

まだ歴史が浅いため、これからどんどん機能が増えて出来ないことが出来るようにはなると思います。

 

ひとこと

どちらもバージョンアップが行われるため、機能が増えていきます。

関係ないバージョンアップも多いのですが、根幹に関わる部分が対象の場合は注意して情報を確認する必要があります。

 

実際のところ、どうなのか

正直なところ、標準機能のみであれば両者にそれほど大きな違いはありません。

私であれば、SFAとして標準機能のみで使用する場合は、Dynamics CRMを選択します。

しかし、システムを使っていくにつれて必要な機能や欲しい機能というものが出てきます。

その場合に開発が必要になってくると、Salesforceの方が自由に開発できるというメリットがあります。

また、Salesforceはプラットフォームのみのライセンスも販売しています。

開発を行うことが前提となりますが、自分の会社に合ったシステムを構築することも難しくはないでしょう。

実際に、Salesforceでの開発はSFAより生産管理や販売管理、社内ポータルの開発が多いように感じます。

お金はかかっても良ければ、開発者にワガママを言うことができるのはSalesforceだと思います。

Dynamics CRMの大きな強みといえば、マイクロソフトの別システムとの連携でしょうか。

今回はCRMのみの観点で記述していましたが、Office製品との互換性やDynamics AXとの連携も強化しているようです。

既にDynamics AXを使用している場合にはDynamics CRMを選択する方が良いのかもしれません。

日本ではExcel主体で作業をしている会社も多いでしょうから、大きな強みであることは間違いありません。

 

最後に

ここまでSalesforceとDynamics CRMについて比較を行ってきました。

よく見る言葉になってしまいますが、自分の会社に合わせたシステムを選択するのが重要です。

この2社に限らず、別会社のクラウドシステムを使用するという選択肢もあります。

そもそも、何故クラウドのシステムを導入しようと考えたのかも重要ですね。

理由によってはクラウドサービスを導入する必要すらないかもしれません。

既存のシステムを改修するという選択肢も存在します。

最適な選択をすることが出来れば良いシステムになるのですが、導入しても使いこなせなければ大きな無駄が生まれます。

SalesforceでもDynamics CRMでも、標準で使う予定だったが思ったように使えないという声は少なくないようです。

(情けないことに、私が所属する会社はSalesforceもDynamics CRMも使いこなせていません。)

私の会社のようにならないためにも、導入前に何がしたいのかを考えることが必要だと思います。

まずは手始めに、SalesforceのDeveloper Editionや、Dynamics CRMの試用版を使ってみましょう。

標準機能のカスタマイズに関してはどちらも簡単というのが謳い文句です。

 

おまけ

SalesforceにしてもDynamics CRMにしても、標準機能のみでカスタマイズされたシステムは考えているほど使いやすくはありません。

そのため、実際に導入する際には当初の予定よりも高額になると考えてください。

一般的に、自分たちで標準機能をカスタマイズして時間をかけるよりは開発者が作った方が早く良いものを作れます。

導入するクラウドサービスが決まったら、ライセンスの販売元や開発者に問い合わせるのが一番の近道かもしれません。

No comments.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です